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V-DOSC
V-DOSCのセットアップ
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二番目の構成は、エンクロージャーを0度から最大5度の角度をつけてスタック又はリギングした、わずかにカーブした縦型アレーです。実際には2.5度を最適角度としていますが、カバレッジの要求条件に従って1.2度、2.5度、4度そして5度が良く使われています。理論的に、またコンピューターシミュレーションによると、個々のユニット間に角度を付けてシステムを組むと、限界周波数より低域ならどの帯域であっても完璧にコヒーレントなカップリングが可能となるはずです。限界周波数はその角度によって変化します。角度が5度の場合には限界周波数は12kHzで、角度が狭くなるにつれて周波数は高くなり、角度0度で16kHzとなります。従って縦形にスタックまたはリギングしたV-DOSCエンクロージャーのラインアレーは、縦方向のカバレッジが0度(この場合縦方向のカバレッジはスタックの高さと同じ高さになる)から(N)個 x 5度までの完璧にコヒーレントな音源を提供することができます。 
水平方向のカバレッジは90度のままです。水平方向のより広いカバレッジが必要な場合には、当然予測される干渉の問題を避けるために規定の距離(最低15m)をあけて別のスタックをセットアップします。

水平方向のカバレッジエリアの範囲内で、どのような角度でも完璧なコヒーレンスと一貫性を実現するために、更に踏み込んだコンセプトが打ち出されています。それが同一平面状対称(Coplanar Symmetry)のコンセプトです。 

理想的には球面状波の発生器(つまり他のすべてのサウンドスピーカ)は、一定の指向性を持った点源(ポイントソース)として機能しなくてはなりません。それには同軸スピーカーが最適です。そこで非常に背の高いリボンから円柱状の音波を発生させるV-DOSCシステムでは、水平方向の軸から外れた部分のサウンドの一貫性を、中央の垂直平面の両側にユニットを対称に配置することによって実現しています。従って同一平面状対称(Coplanar Symmetry)のコンセプトに関して従えば、ウェーブガイドの高域アウトプットはエンクロージャーの中央の垂直平面にあり、中域ドライバーはそのアウトプットの両側に左右対称に配置され、低域ドライバーはその中域ドライバーのまた両側に配置されています。つまり1台の大きな同軸スピーカーを構築しているわけです。



上記のコンセプトや事実を一つに結び付けることにより、V-DOSCシステムは円柱状波スピーカーとして機能します。こうした物理の法則が一つに組み合わされて、ラウドスピーカーのエンクロージャーの技術に応用されたことは今までなかった事です。 
円柱状波面 (Sylindrical Wavefront) は、サウンドの伝播全体に非常に異なった影響を及ぼします。これまで当たり前とされてきた物理の原則を文字どおり捻じ曲げ、サウンドの世界を新たな段階に導いています。


Cylindrical Waves in the Real World

現実世界での円柱状波

現実に面積を持つ音源はすべて、ニアフィールド(近いフィールド)とファーフィールド(遠いフィールド)を作り出します。後者は広く知られており、しばしば音波のCADプログラムに使用されます。ファーフィールドでの音波の強さは距離の逆2乗則で減じ、このフィールドはフラウンホーファーの解説に一致します。このファーフィールドは一般的にオーディエンスエリアから無限遠までです。(以下フラウンホーファーゾーンと表記)

ニアフィールドの音波の性質は、最初にフレンズネルによって説明されました。従ってこのニアフィールドエリアをこの後フレンズネルゾーンと表記します。ニアフィールドは音源と直接接触しているポイントから、Dlim(Distance Limit/距離限界)までのエリアのことです。Dlimは周波数に従属しており、下記の等式にしたがって変化します。



音源からの距離がDcより大きければそれはファーフィールド、またはフラウンホファーゾーンになります。音源からの距離がDcより小さければ、それはニアフィールドまたはフレンズネルゾーンになります。

重要: 距離Dcは地理的な境界ではなく、一定してもいない。これは周波数の関数である。 



ヘイル博士はAESでのプレゼンテーションの中で、下記の三つの結果を使い、従来のポイントソース音場と、コヒーレントなラインアレー音源の音場におけるSPL、距離、周波数の関係を詳しく解説しました。

1)ポイントソースは、下記の性質に従って音場を作る。
      a)音波の強さは距離の二乗で減じる。
      b)音波の強さは所定の距離において周波数に従属的ではない。
        (音源で生み出されるエネルギーは周波数に対して一定だと仮定される。)

2)コヒーレントなラインアレー音源はゾーンによって二つの違う性質を持つ
  音場を作り出す。
      a)フレンズネルゾーンでは円柱状波面の伝播特性に従って、
        強度は周波数に比例して、また距離に比例して減じる。
      b)フラウンホファーゾーンでは音場の性質はポイントソースの場合と同じである。

フレンズネルゾーンは通常、範囲が非常に狭くオーディエンスにも到達しないため、ダイレクトラジエーティングドライブユニットにしか関係がありません。 
V-DOSCにおいては、フレンズネルゾーン(ニアフィールド)が音源の関連する大きさの二乗に比例して広がるため、このゾーンはオーディエンスエリアの大きな部分を占めます。

“ニアフィールド”がオーディエンスエリアに広がることによって、一定の測定可能な違いがすぐに明らかになります。従来のシステムのアコースティックプレッシャー(SPL)と、V-DOSCシステムのSPLを比較したデータを下記します。基準として、二つのシステムは10mでSPLが120dBとなるように調整されています。



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